田口佳史さんに問う中国古典【中庸】

「天の道理」を知り、中庸に生きる


『中庸』は「天の道理」をよく承知することを説いた教えです。中国古典では、ある意思をもってこの世界を支配する存在として「天」を定義します。「天」は遍く万物に、偏りなく、過不足ない存在です。つまり、中庸であること、それが「天の道理」とも言えます。

本講座では、『中庸』をじっくりと読み込むことで、世俗での成功・失敗、眼前の利益・損失に一喜一憂することなく、「天の道理」に従って正々堂々と生きることの重要性を学びます。

田口佳史

田口佳史

『中庸』とは

儒家思想の基本経典である「四書」のひとつに数えられ、孔子の孫で、孔子の高弟曾子に学んだ子思の作と言われています。朱子学には「学論孟庸」という言葉があり、「四書」を大学、論語、孟子、中庸の順で学ぶのがよいとされてきました。

おすすめする方

  • 中国古典の思想・考え方をビジネスや人生に役立てたい方
  • 生きる上での哲学や価値観の重要性を認識し、醸成したい方

講師

田口佳史

田口 佳史たぐち・よしふみ

東洋思想研究家、株式会社イメージプラン代表取締役社長

1942年東京生まれ。新進の記録映画監督として活躍中、25歳の時タイ国バンコク市郊外で重傷を負い、生死の境で『老子』と出会う。奇跡的に生還し、以降中国古典思想研究四十数年。東洋倫理学、東洋リーダーシップ論の第一人者。企業、官公庁、地方自治体、教育機関など全国各地で講演講義を続け、1万名を越える社会人教育の実績がある。1998年に老荘思想的経営論『タオ・マネジメント』を発表、米国でも英語版が発刊され、東洋思想と西洋先端技法との融合による新しい経営思想として注目される。

主要著書


開催概要

日程2019年 10/7(月)、10/21(月)、11/5(火)、11/18(月)、12/2(月)、12/16(月) 全6回
時間18:30-21:30(3時間)
定員25名
会場慶應丸の内シティキャンパス
参加費

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講座内容


10月7日(月)18:30-21:30

第1回天と人間はどの様な関係にあるか

天の命ずる之を性と謂う

天の道理を理解する前提として「天と人との関係」を学びます。それは、生まれながらの本来性、あるがままの性質に、人が天から与えられた使命があること。その使命に従って生きることが、人の道であることを得心することでもあります。


10月21日(月)18:30-21:30

第2回人間にとって中庸とは何か

中和を致せば天地位し、万物育す

中庸とは、偏りなく安定した心の状態=「中」と、節度にかなって調和のとれた心の作用=「和」がバランスよく保たれていることを意味します。天と人との関係においてそれを身につけることが、人間が理想とする「君子の道」でもあります。


11月5日(火)18:30-21:30

第3回中庸の実践とは何か

君子の道は費にして隠なり

中庸の実践は、簡単なようでいて実は難しいことです。なぜならば、中庸であるか、ないかは目に見えますが、なぜそうなるのかという原理は目に見えないからです。ここでは、中庸を実践するとは何か、なぜ中庸から外れてしまうのかについて深く考えます。


11月18日(月)18:30-21:30

第4回天道の基本としての誠とは何か

誠は天の道なり、之を誠にするは人の道なり

「誠」とは天の偽りのない本来のままのあり方、つまり天の道というべきものです。そして、人が天から与えられた本来の性質もまた「誠」です。従って、至誠に徹することこそがより良く生きる要点です。


12月2日(月)18:30-21:30

第5回天道の実践とは何か

天下の大経を経綸し、天下の大本を立てる

人生や仕事の根本に天の道理があり、それを常に基本に置くことが大切です。誠の徳を極めた大人(リーダー)は日々どうあるか、天下の大経と大本をうち立てて大和を促すとはどういうことなのか、天道の実践について考えます。


12月16日(月)18:30-21:30

第6回慎独から内省まで

君子は内に省みて、独りを慎む

天の道理をより深く理解したところで、これを日々の暮らしに活かしていくことの重要性を考えます。そしてその具体的実践の要点を学びます。


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