近代以降の社会システムは、「自由」と「資本主義」を思想的基盤として成立し、大きな発展を遂げてきました。一方で現代社会は、実体経済の急減速にみるように、近代思想が内包する矛盾や脆弱性の存在に気づき始めています。
不完全ではあっても上手に付き合っていかなければならない「自由」と「資本主義」の来し方・行く末、多様性・発展性について、マックス・ヴェーバーの名著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(通称『プロ倫』)を通して考え、議論します。

近代以降の社会システムは、「自由」と「資本主義」を思想的基盤として成立し、大きな発展を遂げてきました。一方で現代社会は、実体経済の急減速にみるように、近代思想が内包する矛盾や脆弱性の存在に気づき始めています。
不完全ではあっても上手に付き合っていかなければならない「自由」と「資本主義」の来し方・行く末、多様性・発展性について、マックス・ヴェーバーの名著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(通称『プロ倫』)を通して考え、議論します。

目まぐるしい日常から距離を置き、古典の普遍的価値に触れ、深く思索し、多角的な議論を交わすことで、世の現象や自分達の問題を捉え直し、これから進むべき軌道について考えます。
M・ヴェーバーはこの本で、西欧資本主義の勃興・発展を可能にしたエートス(精神)として、プロテスタンティズムの存在を指摘しました。本著の主張は、近代の社会システムや私達の仕事観・労働観の形成を考える上で、多くの示唆を与えてくれます。
自由と資本主義について深く思索し、議論したい方
経済・社会思想に関わる古典をじっくりと読みこみたい方
日程:2009年 10/15、10/29、11/12、11/26、12/10、12/17 (すべて木曜日) 全6回
時間:18:30~21:30(3時間)
定員:25名
10月15日(木)18:30-21:30
資本主義の弱点が明示化されるとともに、グローバリズムに伴う仕事観・労働観の多様性が注目される今こそ、『プロ倫』に着目したいことを確認します。 また、特に近代資本主義のエートス(精神)として、プロテスタンティズムの天職概念があったとするヴェーバーの論旨を確認し、その歴史的位置づけを理解します。
10月29日(木)18:30-21:30
進化論の考え方で言えば、経営の成功は環境に拠っています。戦略や組織を超越した「運」で決まるとも言えるのかもしれません。
では、成功が運次第とわかった上で、私達は、なぜ働くのでしょうか。人生と仕事における幸せとは何かを考えます。
11月12日(木)18:30-21:30
『プロ倫』が書かれて100年。今回の経済危機は、ヴェーバーが予見したように「精神なき資本主義」の行き着く先が、営利追求の自己目的化であることを露呈しました。
では、私達は消滅したエートス(精神)に代えて、何をもって資本主義の不条理を制御していくべきなのでしょうか。新たな倫理観について議論します。
11月26日(木)18:30-21:30
【ゲスト講師】
山中 優(やまなか・まさる) 皇學館大学社会福祉学部准教授
新自由主義の代表ハイエクは、自由な行動と市場システムに委ねることで、自生的秩序が生まれることを主張しました。一方で、その前提として、自由社会に住まう人々の従うべき「自由の規律」が必要であることも指摘しています。ハイエクの理論を通して新自由主義の論理を考えます。
12月10日(木)18:30-21:30
【ゲスト講師】
田口佳史(たぐち・よしふみ) 東洋思想研究家、株式会社イメージプラン代表取締役社長
西欧社会の仕事観・労働観のエートスが『プロ倫』だとすれば、東洋社会、ひいては日本のそれは何なのでしょうか。四書五経、老荘思想などの東洋思想を通して、日本の仕事観・労働観を考えます。
12月17日(木)18:30-21:30
【ゲスト講師】
由井常彦(ゆい・つねひこ) 財団法人三井文庫 常務理事・文庫長
近代日本には二つの資本主義があるといわれます。福澤諭吉が提唱した英米型の「開明的資本主義」と渋沢栄一が実践した「官民一体型資本主義」です。
二つの資本主義の間を揺れ動いてきた日本の150年を振り返りつつ、今回の経済危機を経て、日本はどのような資本主義を選び取るのか、その中で私達はどう働くのかを考えます。
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 マックス・ヴェーバー