菊澤研宗教授による【ドラッカー再発見】

ドラッカーはなぜ“マネジメントの発明者”になり得たか

ドラッカーは“マネジメントの発明者”だと言われています。ドラッカーが主張した原理・原則の普遍性は、今もなお経営のバイブルとして多くの経営者の座右書となり、悩める実務家の指針となっていますが、経済と経営をつなぐ古典としてのドラッカーの本質は、「マネジメント」に辿り着くまでの彼の思考の遍歴にあるのではないでしょうか。
本講座は、昨今のドラッカーブームとは一線を画します。「人間としてどうあるべきか」を常に問いかけ、自由な経済社会を希求したドラッカーが、企業経営そしてマネジメントの近代化に着目し、その解を見出すまでの歴史、哲学を考えます。

 菊澤研宗

「マネジメント」が生まれるまでの歴史を知る

「分権化」「目標管理」といった実践的な概念を提唱したドラッカーは、実利優先の経営コンサルタントのイメージが先行しがちですが、実は極めてアカデミックで、哲学的な思考の持ち主です。ドラッカーが、資本主義の新たな主役として企業経営を捉え、産業発展と自律的個人が統合する「マネジメント」の概念を創り出すに至るまでの思考の遍歴を、ドラッカー初期の著作からたどります。

お勧めしたい方

ドラッカーの著作をじっくりと読み込みたい方

ドラッカーの思想を通して、現代の経営観、企業観を探りたい方

ドラッカーの生き方より、人間としてのあり方を考え人間力を深めたい方

開催概要

日程:2010年 10/12、10/26、11/9、11/30、12/7、12/21 (すべて火曜日) 全6回

時間:18:30~21:30(3時間)

定員:25名

会場:慶應丸の内シティキャンパス

参加費:105,000円(税込) 割引制度 キャンセル規定

講座内容

10月12日(火)18:30-21:30

第1回 ドラッカー、その人生と歩み
~マネジメントが生まれるまで~

ドラッカーとはどのような人物なのでしょうか。また、彼の思想はどのような流れで展開されてきたのでしょう。ドラッカーの歩んだ人生、20世紀という時代背景とともに、講座で取り上げる著作の位置づけについて解説します。

10月26日(火)18:30-21:30

第2回 『「経済人」の終わり』を読む
~大戦前夜のドラッカー:新たな秩序の誕生~

第一次世界大戦によって19世紀的な経済人の社会は崩壊し、その隙間を縫うようにファシズム全体主義が登場しました。しかし、それは何ら新しい社会を描くものとはなり得ませんでした。
ドラッカーは、ファシズムが消滅するには、ヨーロッパの伝統的価値観である、自由主義と人間主義を基礎とした新たな秩序を構築する必要があると説きます。

11月9日(火)18:30-21:30

第3回 『産業人の未来』を読む
~戦火のなかのドラッカー:自由社会がもたらすもの~

第二次世界大戦戦火の中で、ドラッカーは次代の社会の姿に思いをめぐらします。それは、産業中心の社会であり、組織中心の社会でもありました。
ドラッカーがどのような思いで戦乱を生き抜いたのか、ドラッカーが思い描いた未来像とともに、自由社会とは何か考えます。

11月30日(火)18:30-21:30

第4回 『現代の経営』を読む
~大戦後のドラッカー:顧客を創造するとは~

ドラッカーは企業経営のなかに、人間の進むべき道を見出しました。企業経営は人間の自由を基礎とすべきであり、その目的は自由を行使することであると説いています。
現在においても語り継がれる「事業の目的とは顧客を創造すること」という、自由な顧客創造の帰結にたどりつくまでの流れを追います。

12月7日(火)18:30-21:30

第5回 ドラッカーの経営学
~経営学に与えたインパクト~

ドラッカーが登場するまで、経済学と経営学の間では「企業の存在意識」をめぐり論争が繰り返されていました。人間の自由な意志を発揮する場として企業経営を捉えたドラッカーの概念により、この不毛の争いは終わりを告げました。
ドラッカーが今日の経営学に与えた影響について考えます。

12月21日(火)18:30-21:30

第6回 ドラッカーの経営哲学
~カントの自由論からドラッカーを読み解く~

ドイツの哲学者カントの説く自由論と人間主義の思想は、ドラッカーの理想とした自由のあり方とよく似ていると言われます。「人間は生まれながら自由なのではなく、自由意志を行使することによって初めて自由になれる」と主張するカント哲学より、ドラッカーの経営哲学の本質に迫ります。

課題図書(配布)

『知の巨人 ドラッカー自伝』 ピーター・F・ドラッカー著、牧野洋 訳・解説

参加申込

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参加申込

 

菊澤研宗

  • 菊澤研宗(きくざわ・けんしゅう)

    慶應義塾大学商学部教授

     

    1986年同大学大学院商学研究科博士課程修了。防衛大学校教授、中央大学大学院国際会計研究科教授を経て現職。経営哲学学会会長。
    専門は組織の経済学、戦略の経済学、比較経営論、比較コーポレート・ガバナンス論。

     

    主な著書

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