味方 玄さん・氷川まりこさんと紐解く
【能にこめられた日本の心】

能という芸能の本質を探る

能には、現代に通じる日本独特の感性や美意識が詰まっています。極限までそぎ落とされた表現は、一見しただけではわかりにくいと思われがちですが、抽象であるがゆえに、自身の心に照らし観ることで、汲めども尽きない泉のような世界が広がっていきます。

本講座では、能の成り立ちや能舞台の構造など鑑賞に欠かせない基本的な事柄を理解するとともに、心身を通して能という芸能の本質を探っていきます。知識を深めるだけでなく、語り合うことを通して、日本という風土で培われてきた心の在り方を考えます。

能に込められた日本の心を紐解いていくことは、自分自身とは何かを見つめ、向き合う時間につながっていくことでしょう。

味方玄
味方玄

触れて、観て、体感する能

本講座では知識として能を学ぶだけでなく、身体と五感を使って感じる能をめざし、触れる、動く、観るといった体感も重視した構成となっています。

お勧めしたい方

能を通して日本の美意識や人生観について理解を深めたい方

能をレクチャーと体感で学びたい方

初めて能を学ぶ方

開催概要

日程:2017年 4/10(月)、4/24(月)、5/15(月)、6/26(月)、7/22(土)、7/31(月) 全6回

時間:第5回(7/22)のみ14:00-17:15、その他は18:30-21:30

定員:20名

会場:慶應丸の内シティキャンパス(第1-4,6回)、宝生能楽堂(第5回)

参加費:108,000円(消費税8%込) 割引制度 キャンセル規定

※ワークショップの際は白足袋と能の扇をご用意ください。すでに能の扇をお持ちの方は、流儀は問いませんのでご持参ください。購入を希望される方には、購入方法・金額(六千円程度)等を開催前にご案内します。

講座内容

4月10日(月)18:30-21:30

第1回 能舞台の謎を解く

世界的にみてもほかに類のない能舞台は、きわめてシンプルで合理的な空間です。そこには数々の機能的な仕掛けがあり、日本人の美意識や死生観が集約されています。能はなぜこのような舞台空間を必要としたのかを考えることで、能という芸能の本質が浮かび上がってきます。

4月24日(月)18:30-21:30

第2回 世阿弥の『風姿花伝』を読む

600年以上前に、彼岸と此岸を自在に行き来する「夢幻能」というスタイルを創り出し、現代の能の原型を確立した世阿弥。大衆的な芸能だった能を、いかにして芸術の域にまで高めていったのか。その成功の秘訣、処世の術を、彼の代表的著作『風姿花伝』から考察します。

5月15日(月)18:30-21:30

第3回 能面・能装束の美を味わう~着付実演・体験

能の面や装束は、舞台で使われる実用品であり、日本の手仕事の技が駆使された美術品でもあります。「着付実演」では、参加者から着付モデルを募り、代表的な出立(面・装束のコーディネート)をご覧いただきます。繊細な美の世界に間近に触れて、面や装束が観客と能楽師自身にもたらす効果について考えます。

6月26日(月)18:30-21:30

第4回 能『巴』の世界を知る

和歌や古典、仏教用語などが巧みに読み込まれた詞章(能の台本)には、日本語の美しさが凝縮された文学作品としての魅力があります。源平合戦の中で命を落とした武将・木曽義仲の最期をめぐる能『巴』を取り上げて、その詞章を読み解き、古来、日本人の心に深く根付いている人生観に思いをめぐらせます。

7月22日(土)14:00-17:15

第5回 能『巴』を観る

味方師がシテ(主役)を演じる能『巴』を、水道橋の宝生能楽堂で鑑賞します。作品のあらすじや背景、謡の言葉についての知識をもって舞台を観ることで、能独特の世界をより深く感じとり、作品を理解できることを実感します。
(会場:宝生能楽堂)

7月31日(月)18:20-21:30

第6回 能『巴』を語り合う/謡・仕舞の成果発表

実際に能を観た経験を踏まえて、感じたことを語り合い、疑問を解決していきます。また、ワークショップのまとめとして、全員で謡と仕舞を通しで行い、成果を実感します。

参加申込

この講座の募集は終了いたしました。

味方 玄

味方 玄(みかた・しずか)

能役者 観世流シテ方

 

1966年京都府生まれ。京都在住。父・味方健、故・片山幽雪(人間国宝)に師事。品格のある存在感と表現力で定評がある。1996年より自身で企画・上演する公演「テアトル・ノウ」を主催。京都市芸術新人賞、京都府文化賞奨励賞受賞。

 

著書

氷川まりこ

氷川まりこ(ひかわ・まりこ)

伝統文化ジャーナリスト

 

1963年東京生まれ。能楽をはじめ、茶、禅、花、香などの東山文化を中心に伝統芸能・伝統文化を専門として書籍や記事を手掛ける。

 

著書