田口佳史さんに問う中国古典【老荘思想】

見えないものを見る  聞こえない声を聞く

対象を要素分解し、原因-結果の因果律で理解しようとする従来のアプローチでは解決できない問題が増えていないでしょうか。「善と悪」に代表される、二元論的なフレームワークにあてはまらない事象から目を背けようとしてはいないでしょうか。情報社会で生きる私達や、現代の企業経営が一番必要としているものは、過度な分析主義や安易な二元論から抜け出すことです。

「老子」「荘子」に代表される「老荘思想」には、そのためのヒントがあります。

「老荘思想」は、茫洋とした物事の全体性をそのまま受け止め、身体や経験で吸収することを重視します。いかなる高性能コンピューターも太刀打ちできない、人間だけが持ち得るという「包括的な視点による直観」の重要性に気づくことができます。

あなたも「老子」「荘子」の深淵な宇宙世界を旅してみませんか。

“腹に落ちて”学ぶ

老荘思想は、言葉や文章で説明することが難しいと言われています。頭で理解するものではなく、「なるほど」と納得し、“腹に落ちて”学ぶことを重視するからです。40年以上にわたって中国古典思想の研究と普及に従事してきた田口佳史さんに導かれながら、「老荘思想」の本質を、現代の諸問題に関連づけ、納得するまで問答します。

「老荘思想」とは

中国で生まれた代表的な思想のひとつで、「老子」「荘子」が大家であることから「老荘思想」と呼ばれます。「道」(タオ)と呼ばれるキーワードを軸に思想を展開するので、「道家思想」という呼び名もあります。同時期に生まれた「儒家思想」(孔子・孟子)と並んで、中国の政治や社会に大きな影響を与え、日本では、禅の教えや茶道とも共通する点が指摘されています。

秩序を重視する儒家に対し、世俗離れした隠遁者のイメージから敬遠されることもありましたが、要素還元・分析といった科学的なアプローチの限界が叫ばれる昨今にあって、改めて注目が集まっています。

お勧めしたい方

「老子」「荘子」の思想・考え方をビジネスや人生に役立てたい方

生きる上での哲学や価値観の重要性を認識し、醸成したい方

開催概要

日程:2010年 4/20(火)、5/11(火)、5/25(火)、6/8(火)、6/22(火)、7/6(火) 全6回

時間:18:30-21:30(3時間)

定員:25名

会場:慶應丸の内シティキャンパス

参加費:105,000円(税込) 割引制度 キャンセル規定

講座内容

4月20日(火)18:30-21:30

第1回 グローバルを越えた視点を養う

「天下の万物は有から生じ、有は無から生ず」

グローバリズムの進展は、世界の冨を増大させる一方で、環境や食糧といった国際問題をも増幅させています。いま私達に必要なのは、グローバルを越えたもう一段広い視座を持つことです。

宇宙から地球を眺めるような広大無辺な無限の見地から、物事の本質を捉え直します。

5月11日(火)18:30-21:30

第2回 共生融合の思想を持つ

「水は万物に利して争わず」

「対立・競争」から「共生・共創」へと、社会の舵取りが変わりつつあります。組織と個人がともに一歩進んで、自分にこだわらない精神的成熟が求められています。

自分の主張や形を持たないことで、相手に合わせ、良い点を取り入れ、エネルギーを与え合う、共生融合の思想を考えます。

5月25日(火)18:30-21:30

第3回 人と組織の有機性を理解する

「陰陽和して元となす」

組織も個人も日々刻々と変化し、成長し、再生を繰り返しています。全ての物事が相互に依存し合い、影響を与え合う動態的な存在でもあります。

人と組織が有機体であることを認識し、感情・感性といった不可思議なものをも取り込んで、ダイナミズムを作り出す重要性を理解します。

6月8日(火)18:30-21:30

第4回 のびやかに発想を転換する

「逍遙に遊ぶ」

あらゆる組織と立場で発想の転換が叫ばれています。しかし変えることには、必ず痛みと不安がつきまとい、それゆえ変革は難しいものとされます。

しがらみを越えて、自由にのびやかに無限の発想を切り拓き、価値転換を謳いあげる老荘思想から発想転換を学びます。

6月22日(火)18:30-21:30

第5回 とらわれない生き方を目指す

「大鵬の如く飛べ」

人は誰もさまざまな悩みを抱えながら生きています。悩みからの解放は、人類永遠の課題とも言えるでしょう。

悩みにとらわれずに生きるためにはどうすればよいのでしょうか。老荘思想に散りばめられた珠玉の言葉を頼りに、大いなる達観の境地に挑みます。

7月6日(火)18:30-21:30

第6回 絶対自由の境地を求めて

「万物斉同」

格差社会が問題になっています。そこには、誰もが冨を欲し、誰もが貧しさを蔑む人間の真理が垣間見えてはいないでしょうか。

老荘思想は、自分と他者との相対的な相違や、人間を区分差してみることを否定します。自分を縛るさまざまな因果を超越した、絶対自由の境地を考えます。

参加申込

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田口佳史

田口佳史(たぐち・よしふみ)

東洋思想研究家、株式会社イメージプラン代表取締役社長

 

1942年東京生まれ。新進の記録映画監督として活躍中、25歳の時タイ国バンコク市郊外で重傷を負い、生死の境で「老子」と出会う。奇跡的に生還し、以降中国古典思想研究四十数年。東洋倫理学、東洋リーダーシップ論の第一人者。
企業、官公庁、地方自治体、教育機関など全国各地で講演講義を続け、1万名を越える社会人教育の実績がある。 1998年に老荘思想的経営論「タオ・マネジメント」を発表、米国でも英語版が発刊され、東洋思想と西洋先端技法との融合による新しい経営思想として注目される。

 

主な著書

agora風景