儒家思想の本質は、「修己治人」にあると言われています。
ひとり一人が人間として自律することが、組織・社会の安泰に繋がるとするこの考え方は、個人と社会の関係を理解するうえで、いまもって有効な普遍の原理と言えるのではないでしょうか。
なかでも『大学』は、「四書五経」の入門編として位置づけられており、1700余字の短い文章ながら、儒家思想の本質が濃縮して綴られています。
この講座では、素読を通して、『大学』の意味を味わい、自分や社会の問題に引き寄せて考え、社会における自己のあり方を見つめ直します。
田口佳史さんに問う中国古典 【大学の道】
己を修め、人を治める
四書五経とは
中国古典の二大思想のひとつ「儒家思想」の中でも、特に重要とされた四書(「大学」「論語」「中庸」「孟子」)と五経(「易経」「書経」「詩経」「礼記」「春秋」)の総称。中国のみならず日本においても、江戸期までは、儒教の教典として広く学ばれていました。
『大学』はどのようにして学ばれたか
四書五経は「素読」の繰り返しで学ばれました。ひたすら声にだして読むことで、身体に染みこませる目的があったといわれます。大学は短い文章に本質が凝縮されているので、子供から大人までそれぞれの段階での理解の仕方、受け止め方があり、何時でも、何度でも学ぶことができます。
お勧めしたい方
中国古典の思想・考え方をビジネスや人生に役立てたい方
生きる上での哲学や価値観の重要性を認識し、醸成したい方
開催概要
日程:2010年 10/8、10/22、11/5、11/19、12/3、12/17(すべて金曜日) 全6回
時間:18:30-21:30(3時間)
定員:25名
講座内容
10月8日(金)18:30-21:30
第1回 『大学』の概論
「大学の道は、明徳を明らかにするに在り」
はじめに、中国古典の二大思想である「儒家思想」「老荘思想」の概要を理解し、儒家思想の入門書である『大学』を学ぶ意義を確認します。
次いで、『大学』の理念にあたる三綱領(「明徳」「民親」「至善」)、実践段階を説く八条目(「知致」「格物」「誠意」「正心」「修身」「斉家」「治国」「平天下」)について学びます。
10月22日(金)18:30-21:30
第2回 修己とは何か
「独を慎しむ」「切(せっ)する如く、磋(さ)する如く、琢(たく)する如く、磨(ま)する如く」
『大学』では、修己(自己を修めること)を第一の基本とします。それは、自分自身を律することが、最も難しいことであることの裏返しでもあります。
「慎独」「切磋琢磨」など、現代でもことわざとして使われている一節を中心に、修己とは何か、何をもって自分を修めるべきかを理解します。
11月5日(金)18:30-21:30
第3回 維新・革新の精神
「旧邦なりと雖(いえど)も、その命は維(こ)れ新たなり」
現代社会では、創造や革新の必要性が叫ばれていますが、『大学』においても、日々変化していくことを重視していました。
第三回は、明治維新という名称のもとになった「維新」という概念を学ぶことで、日々新たにすること、常に新鮮な気持ちを持ち続けることの意義について認識を深めます。
11月19日(金)18:30-21:30
第4回 規範を持つことの意味
「中(あた)らずと雖も遠からず」「契矩(けっく)の道」
あらゆる組織と立場で発想の転換が叫ばれています。しかし変えることには、必ず痛みと不安がつきまとい、それゆえ変革は規範とは、時代や体制を越えた普遍的な原理を意味します。従って、規範に忠実である限り、多少の回り道や小さな失敗はあっても、大きな過ちを犯すことはないと『大学』は説いています。
第四回では規範を通して、広い世界を推しはかる方法を学びます。
12月3日(金)18:30-21:30
第5回 物事の根本を見据える
「徳は本なり、財は末なり」「君子に大道(たいどう)あり」
目先の利益や成果に目が行き、すぐにできること、目に見えて変わることに心を奪われてしまうのが人間です。『大学』は、物事の根本を見据えて、本来やるべき事に注力することを繰り返し述べています。
第五回は、枝葉末節に惑わされず、進むべき道を堂々と行くこと、いわば本末論を議論します。
12月17日(金)18:30-21:30
第6回 財政、経営の要諦
「財を生ずるに大道あり」
社会や組織のリーダーに求められる知識やスキルは、時代に応じて変化していくものですが、経営の要諦は不変です。瑣事にこだわることなく、本質を見据え、有能な人を見つけ、思い切って任せる、と『大学』は説いています。
真面目な人、優秀な人ほど陥りがちな過ちを含め、『大学』が説く財政・経営の要諦をつかみます。
参加申込
こちらよりお申し込み下さい。(申し込み画面が新しいウィンドウで開きます)






