田口佳史さんに問う
【日本人の普遍思想『言志四録』】

グローバル時代に生きる現代日本人への箴言

「言志四録」は、江戸後期の碩学・佐藤一斎が、儒家思想をはじめとする数々の中国古典を咀嚼・吸収し、日本人の普遍思想として紡ぎ出した名著です。一斎は、日本の開国を見届けるようにして世を去りましたが、大転換期を迎えた日本人の心に響く数多くの箴言を遺しました。

本講座では、「言志四録」を中心に佐藤一斎の著作の中から、珠玉の言葉を抄録して解説します。グローバル時代を生きる私たち現代人が、いま一度向き合うべき日本人としての「普遍の真理」を考えます。

 田口佳史

佐藤一斎『言志四録』とは

江戸時代後期の儒学者・佐藤一斉は、卓越した学識を誇り、幕府直轄の学問所「昌平黌」の儒官(校長役)を務め、その広い見識は、儒家思想のみならず陽明学、老荘思想、孫子兵法にまで及びました。山田方谷、佐久間象山、横井小楠等逸材を輩出し、西郷隆盛、吉田松陰、河井継之助等、薩長から幕府側まで、数多くの幕末維新の偉人達が影響を受けたと言われています。

『言志四録』は、一斎が四十年以上に渡って書き連ねた、『言志録』『言志後録』『言志晩録』『言志耋録』の四巻、千百三十三条に渡る箴言集です。

お勧めしたい方

中国古典の思想・考え方をビジネスや人生に役立てたい方

生きる上での哲学や価値観の重要性を認識し、醸成したい方

開催概要

日程:2016年 10/3、10/17、10/31、11/14、11/28、12/12(すべて月曜日) 全6回

時間:18:30-21:30(3時間)

定員:25名

会場:慶應丸の内シティキャンパス

参加費:108,000円(税込) 割引制度 キャンセル規定

講座内容

10月3日(月)18:30-21:30

第1回 学びとは終わりなき修養

一斎は、少・壮・老、人生のそれぞれの時期に、それぞれの学びの意義があると説いています。また頭ではなく心で学ぶこと、草木や月花などあらゆるものからも学べることを教えてくれます。三千人の門下生を教え導いたという一斎から、人生を貫く営みとしての「学び」を学びます。

10月17日(月)18:30-21:30

第2回 仕事・課題とどう向き合うべきか

一斎は卓越した思想家・教育者であったと同時に、優れた仕事人でもあったようです。モノの見方・考え方、時間に対する意識、段取りや優先順位付けなど、私たちが仕事・課題に向き合う際の心得を語っています。多忙を嘆く前にやるべきことがあるはず、そんな一斎の声に耳を傾けます。

10月31日(月)18:30-21:30

第3回 人間通であれ

一斎の凄さをひと言でいえば「人間通」ということです。人間に対する洞察が深く、社会の機微に通じ、ウォームハートとクールヘッドを兼ね備えた人物だったと言われます。激動期に重職を担って、けっして選択を誤ることがなかったという一斎を通して、「人間に通じる」ことを考えます。

11月14日(月)18:30-21:30

第4回 日本のリーダーシップ

一斎の歴史的評価は、鎖国から開国へと向かう大転換期の先を見据えてリードする、優れた人材を育てあげたことに尽きます。よき伝統を守ることと、新しいものを創り出すことは同時にできると説いた一斎の教えを噛みしめながら、転換期を迎えている日本のリーダーシップを問い掛けます。

11月28日(月)18:30-21:30

第5回 先が見えない時代の人生論

一斎が生きた時代は、二百五十年以上続いた江戸幕藩体制に綻びが目立ちはじめ、先が見えなくなった時代でもありました。混迷の時代に、人間としてどう生きるべきか、何に頼るべきか。漆黒の暗夜を照らし出す一燈さえあれば、人間は歩いていけると語った一斎の人生論を学びます。

12月12日(月)18:30-21:30

第6回 まとめ、現代への箴言『言志四録』

政治、経済、国際関係等々あらゆる側面で混迷の度合いを深める現代は、西郷が『言志四録』を不遇期の心の糧とした幕末期と重なり合う面が多くあります。中国古典を血肉となるまで自分のものとした、江戸の教養人一斎が著した『言志四録』を、私たち現代人が学ぶ意義を考えます。

参加申込

この講座の募集は終了いたしました。

田口佳史

田口佳史
(たぐち・よしふみ)

東洋思想研究家、株式会社イメージプラン代表取締役社長

 

1942年東京生まれ。新進の記録映画監督として活躍中、25歳の時タイ国バンコク市郊外で重傷を負い、生死の境で「老子」と出会う。奇跡的に生還し、以降中国古典思想研究四十数年。東洋倫理学、東洋リーダーシップ論の第一人者。
企業、官公庁、地方自治体、教育機関など全国各地で講演講義を続け、1万名を越える社会人教育の実績がある。 1998年に老荘思想的経営論「タオ・マネジメント」を発表、米国でも英語版が発刊され、東洋思想と西洋先端技法との融合による新しい経営思想として注目される。

 

主な著書