【ハイブリッド】
丸の内キャンパス、オンライン(Zoom)いずれでも参加可能です。
ポストモダン、ポスト冷戦、ポスト戦後日本・・・私たちは、<いま>を「~以後(=ポスト)」という区切りで表現しがちです。では、歴史は断絶しているのでしょうか?そんなことはありません。時に過去のシステムが形を変えて生き残り、時に前近代的と一蹴されていたものが再来するなかで、小さな変化が堆積していくのが現実です。
本講座では、過去の否定形として<いま>を語るのではなく、人びとの生きづらさと向き合うフロントランナーのみなさんから最前線で起きつつある現実を学び、彼らが過去の何をどう活かして、いまをどう変えていこうとしているのかを考えます。未来を私たちの言葉で語り、定義することが本講義のねらいです。
過去の否定によって<いま>を語るだけでは、未来を切り開くことはできません。これまでの歴史や見出された理論に学び、小さな変化の堆積により変わる<今>を見定め、誰もがより良く生きるために必要な一歩を踏み出すことが肝要です。「ソーシャルワーク」、「教育」、「法(命)」、「若者と政治」といった多彩な領域で、明るい未来のために他者と連携し、力強く歩みを続けるフロントランナーとともに、私たちがそれぞれの立場でできることを探索してみたいと思います。
10月26日(土)14:00-17:00
私たちが未来を語るとき<ポスト>という表現を使う。だが、<今のあと>では何も未来を語ったことにはならない。第1回は、戦後日本の福祉国家の根底にあった思想を問い返しながら、<何を変えるべきなのか>を考えていく。
11月30日(土)14:00-17:00
政府による行政サービスだけでは、一人ひとりの生きづらと向き合うことはできない。マイナスをゼロに戻す社会保障を超えて、マイナスをプラスにかえ、各人が<今日よりも素晴らしい明日>を構想する自由を手にするための条件は何なのかを探る。
12月21日(土)14:00-17:00
戦前の教育は国民の養成が、戦後の教育は生産性の高い労働者の育成が重要な課題だった。歴史の転換点、とりわけ<共生>が求められる時代にあって、教育はいかなる目的を追求すれば良いのか。多様性を重んじる時代、地域が担い手となる時代の教育のありかたを問う。
1月11日(土)14:00-17:00
若者の保守化が叫ばれて久しい。だが、思想的な偏りの問題だけではなく、<現状肯定>という名の諦めが、とりわけ政治の世界で、若い人たちの間に蔓延しつつある。こうした閉塞状況を打開していくための実践とその可能性について議論する。
2月22日(土)14:00-17:00
基本的人権のひとつ<生存権>の理念を現実の制度に反映させたのが生活保護である。ところが、生活保護による生存保障機能が弱体化し、国を相手にした訴訟・違憲判決が相次いでいる。弱い立場に置かれた人たちの権利保障はどうあるべきかを考える。
3月15日(土)14:00-17:00
これまでのセッションで学んだ理論と現実を振り返りながら、ポストsomethingではなく、私たちの思想、私たちの言葉で、来るべき日本社会の未来を構想する。