【ハイブリッド】
丸の内キャンパス、オンライン(Zoom)いずれでも参加可能です。
一つの演奏会に向けて、私はさまざまに考え、作品に向き合っています。多分野の先生方と対話し、多面的に探究することも、私にとって大切なことです。思考を深め、どのように音として立ち上らせていくのか、試行錯誤を続けます。そして当日の舞台では、それまでの知識や言葉を放り投げ、音だけの世界へ身を浸すのです。
今回の講座では、そんなスリルに満ちた探求の過程を皆さまとご一緒したいと思います。特にThe Road to 2027 リサイタル・シリーズ、2025年春の「高雅な踊り」へ向けて、どのような思索を積み重ねていくのか、私が何を見出していくのか、どう演奏を形作っていくのか、皆さまとじっくり探求できたらと思います。
美学者、舞踊学者、認知心理学・教育学の研究者と音楽について考えます。その過程で発見したこと、感じたこと、疑問を持ったことなど皆さまと対話をしながら進めます。
これまで仲道さんと一緒に考えてきたことや発見してきたことを重ね合わせながら、それぞれの感性で自由にリサイタルを楽しみましょう。鑑賞希望の方はオプションでチケットお申込を承ります。
桐朋学園大学1年在学中に第51回日本音楽コンクール第1位、増沢賞を受賞。ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、メンデルスゾーン・コンクール第1位、エリザベート王妃国際音楽コンクール入賞。これまでに、マゼール指揮ピッツバーグ交響楽団、バイエルン放送交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ズッカーマン指揮イギリス室内管弦楽団(ECO)、フリューベック・デ・ブルゴス指揮ベルリン放送交響楽団、P.ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団など海外オーケストラとも多数共演。2005年にはウィンザー城にてイギリス室内管弦楽団主催のチャールズ皇太子夫妻臨席の「結婚祝祭コンサート」に出演。
CDはソニー・ミュージックジャパンと専属契約を結び、レコード・アカデミー賞受賞を含む「仲道郁代ベートーヴェン集成~ピアノ・ソナタ&協奏曲全集」他、「モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集」「シューマン:ファンタジー」「ドビュッシーの見たもの」等をリリース。著書に『ピアニストはおもしろい』(春秋社)等がある。2018年よりベートーヴェン没後200周年の2027年に向けて「仲道郁代 The Road to 2027リサイタル・シリーズ」を展開中。一般社団法人音楽がヒラク未来代表理事、一般財団法人地域創造理事、桐朋学園大学教授、大阪音楽大学特任教授。
令和3年度文化庁長官表彰、ならびに文化庁芸術祭「大賞」を受賞。
オフィシャル・ホームページ http://www.ikuyo-nakamichi.com
1958年東京生まれ。美学者。東京大学教授を経て、現在放送大学客員教授、日本学士院会員、東京大学名誉教授。専門は西洋近代の美学理論。主な著書に『西洋美学史』『美学』(いずれも東京大学出版会)、共著に『西洋の美学・美術史』(放送大学教材)。フィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞(2007年)
慶應義塾大学、慶應義塾大学大学院を修了後、東北大学大学院教育学研究科教授。2011年より田園調布学園大学に赴任し、2013年同学の副学長、2017年同学長に就任。専門は教育哲学、認知教育学。
著書に『「わざ」から知る』(コレクション認知科学6)新装版(東京大学出版会2007)『わざ言語―感覚の共有を通しての「学び」へ』(編著、慶應義塾大学出版会2011)その他多数。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院音楽研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(音楽学、東京藝術大学)。現在、日本女子体育大学ダンス学科教授。専門は西洋舞踊史、音楽史。特に、18世紀西洋舞踊理論史、18世紀~19世紀フランスの舞台音楽を研究テーマとしている。
主な著書に『ノヴェール「舞踊とバレエについての手紙」全訳と解説』(道和書院2022)、『バレエとダンスの歴史欧米劇場舞踊史』(共著、平凡社2012年)、訳書に、ジル・ド・ヴァン『イタリア・オペラ』(白水社2005年)などがある。また、2018年よりバレエ史研究会を主宰している。
東京大学文学部露文科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程満期退学。専門は舞踊学、文学批評、精神分析学。別々のものだと考えられがちな「こころ」(心理学、精神分析)と「からだ」(芸術的身体表現)がどのような関係にあるのかを、非言語文化、とくに映像と身体表現の分野から研究している。
著書に『ニジンスキー 踊る神と呼ばれた男』(みすず書房、第75回読売文学賞受賞)、『オペラ座の迷宮』『バレリーナの肖像』(新書館)、『「精神分析入門」を読む』(NHK出版)、他。訳書にフロム『愛するということ』(紀伊國屋書店)、キュブラー=ロス『死ぬ瞬間』(中公文庫)他多数。
11月19日(火)18:30-21:30
音楽とはいかなるものか、演奏するとはいかなる行為か、考え続けています。いま考えていること、この講座に込めた思いなど、私よりお話しするとともに、皆さまと語り合うことから始めたいと思います。
12月11日(水)18:30-21:30
音楽とは、そして演奏する行為とはいかなるものなのか、哲学的に向き合ってみたいと思います。美学者の小田部胤久先生をお迎えし、「感性・芸術・美という主題が収斂するところに成立した哲学的学問」である美学の観点より探ってみたいと思います。
1月14日(火)18:30-21:30
長年にわたり、生徒や若きピアニストたちに、レッスンを行ってきました。音楽を教えているとき、実際そこではなにが起きているのでしょうか。教育学者・認知科学者の生田久美子先生をお迎えして、わざやケアという概念から紐解いてみたいと思います。
1月31日(金)18:30-21:30
舞踊は音楽の歴史、ジャンル、形式、いずれにおいても重要な存在です。2025年リサイタル・シリーズのテーマ「高雅な踊り」に向けた探索として、舞踊音楽研究家の森立子先生をお迎えし、音楽史における舞踊について掘り下げたいと思います。
2月25日(火)18:30-21:30
人はなぜ踊るのでしょうか。精神分析学者、舞踊学者の鈴木晶先生をお迎えしてこの大きな問いを考えてみたいと思います。鈴木先生は別々のものと考えられがちな「こころ」(心理学、精神分析)と「からだ」(芸術的身体表現)の関係にも注目されています。多様な対話ができたらと思っています。
6月1日(日)14:00-
これまで仲道さんと一緒に考えてきたことや発見してきたことを重ね合わせながら、私たちそれぞれの感性で自由にリサイタルを楽しみましょう。
鑑賞希望の方はオプションでチケットお申込を承ります。(於サントリーホール)
6月10日(土)18:30-21:30
音楽は作曲家が託した思い、演奏者が伝えたい思い、そして聴く人たちが受け止めた思いの重なりに成り立つと私は考えます。演奏を形作ることについて探索してきた講座全体の過程を振り返りながら、皆さんの感想や思いをお伺いし、語り合いたいと思います。