
私たちは日々、さまざまなことを考えています。考えるとは、何かをはっきりさせ、答えを出すことのように思われますが、それだけではありません。考えるとは、わからなさのそばに留まることかもしれません。
この講座では、他者の声に耳を傾け、問いを立て、立ち止まり、わからなさや曖昧さを排除せず、そのまま引き受けて考える、哲学対話を行います。哲学は特別な知識ではなく、日常の中で始められる営みです。思考の癖や、言葉になっていない感覚に出会い直す時間は、判断や対話の質を静かに変えていくはずです。
哲学の語源は古代ギリシャ語でフィロソフィア、「知を愛すること」という営みです。この講座は、テーマに沿って複数人で話しながら思考を深めていく「哲学対話」を行います。哲学対話には勝ち負けも正解も模範解答もありません。日々の問いをみんなでききあいじっくり考える営みです。
各回は、永井さんのレクチャーと哲学対話で構成されます。テーマや状況に応じて時間や順番は適切に調整されます。各回終了後は、感想と問いのシートを各自で作成し、クラス全体で共有します。

1991年、東京都生まれ。哲学者。作家。学校、企業、自治体など幅広い現場で人びとと考えあい、ききあう場をひらいている。問いを深める「哲学対話」や、政治や社会について語り出してみる「おずおずダイアログ」、せんそうについて表現を通して対話する写真家・八木咲とのユニット「せんそうってプロジェクト」、Gotch主催のムーブメントD2021などでも活動。第17回「わたくし、つまりNobody賞」受賞。詩と植物園と念入りな散歩が好き。
| 開催形態 | ハイブリッド(対面(キャンパス)、オンライン(Zoom)) |
|---|---|
| 日程 | 2026年 4/16(木)、5/14(木)、6/16(火)、7/16(木)、8/13(木)、9/17(木) 全6回 欠席時は録画映像の視聴が可能です。 |
| 時間 | 18:30-21:30(3時間) |
| 定員 | 25名 |
| 会場 | 慶應丸の内シティキャンパス/オンライン |
| 参加費 | 115,500円(税込) 割引制度・キャンセル規定 |
| お問い合わせ | 担当:今井 03-5220-3111 個別相談 資料請求 |
第1回 4月16日(木)18:30-21:30(3時間)
私たちは“わからなさ”をどう扱っているでしょうか。答えを急がず、問いにとどまる態度は哲学の出発点です。「問いに気づく」「問いを育てる」時間を体験しましょう。
第2回 5月14日(木)18:30-21:30(3時間)
「意見がない」のではなく、本当は「言っても意味がない」と思っているからかもしれません。哲学対話は、きくこと、きき合うことから始まります。沈黙を恐れず、人の話をきこうとする場からはどんなことばが生まれてくるのでしょうか。
第3回 6月16日(火)18:30-21:30(3時間)
対話とは、理解し合うことや合意を作ることが目的ではありません。どこまで行ってもわかりあえない辛さや居心地の悪さとどう向き合うのかを探ります。
第4回 7月16日(木)18:30-21:30(3時間)
「みんなで考える」とはどういうことか。異なる意見を持つ人が集まって公共を形づくることはどういうことか、多様性と分断の時代に、対話の可能性をあらためて問います。
第5回 8月13日(木)18:30-21:30(3時間)
忙しさ、焦り、待つ時間。私たちは時間とどのように付き合っているのでしょうか。過去・現在・未来を往復しながら、生きるリズムとしての時間を哲学的に考えます。
第6回 9月17日(木)18:30-21:30(3時間)
哲学を“学ぶ”から“生きる”へ。思考を閉じず、問いとともに歩む生き方を、話し合います。永井さんと共に見つめ直します。