慶應MCC agora講座

平野昭さんと深耕する【音楽の革新家 ベートーヴェン】

音楽史上もっとも偉大なる作曲家ベートーヴェン、生誕250年―


べートーヴェンは、あらゆる面において音楽を革新し、19世紀以降の音楽史を決定づけた作曲家です。音楽に色彩を与え、様式や楽器で新たな試みを成功させ、音楽芸術をすべての人々に解放しました。その影響力は後世の作曲家たちを大いに苦悩させ、新たな創造を引き出しました。

本講座では、ベートーヴェンの“革新”に注目し、代表的作品や時代の節目に沿ってその功績、魅力、音楽史における意味と影響をたどります。生誕250年を祝い世界中で開催されるさまざまなコンサートやイベントを、これからのクラシック音楽鑑賞を、より豊かに皆さんと楽しんでいきたいと思います。

平野 昭

平野 昭

鑑賞しながら感じながら

講義では音楽史や理論について理解を深め、作品の視聴や聴き比べを交えて解説します。5/26(日)の仲道郁代さんリサイタルをはじめ、ベートーヴェンを軸にリサイタルのご紹介や講師を交えた鑑賞会を企画します。

ベートーヴェンの革新に迫る

前回2012年の講座ではベートーヴェンの人物像や人生にフォーカスしました。今回は音楽の革新性に迫ります。専門的知識は不要です。前回参加された方もお楽しみいただけます。

おすすめする方

  • ベートーヴェンの芸術性や作品への理解を深め、リサイタルや演奏をより深く楽しみたい方
  • クラシック音楽の楽しみ方を深め、広げたい方

講師

平野 昭

平野 昭ひらの・あきら

静岡文化芸術大学名誉教授、音楽評論家

1949年横浜生まれ。武蔵野音楽大学大学院音楽学専攻修了。専門領域は西洋音楽史、音楽美学。18~19世紀ドイツ・オーストリア音楽の様式研究および音楽受容史研究を個人研究の課題としている。尚美学園短大助教授、沖縄県立藝術大学教授、静岡文化芸術大学教授、慶應義塾大学教授を歴任。東京藝術大学音楽学部、国立音楽大学大学院、成城大学大学院、東京音楽大学大学院等の非常勤講師も勤める。日本音楽学会・国際音楽学会・18世紀学会各会員。

仲道 郁代

仲道 郁代なかみち・いくよ [第1回講師]

ピアニスト

第51回日本音楽コンクール第1位、ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、エリザベート王妃国際音楽コンクール入賞。これまでに国内の主要オーケストラと共演する他、ピッツバーグ響、バイエルン放送響、フィルハーモニア管、ドイツ・カンマーフィルなど海外オーケストラとも多数共演。CDは「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集」(レコード・アカデミー賞)など、高い評価を得ている。著書に『ピアニストはおもしろい』(春秋社)等がある。

2018年よりベートーヴェン没後200周年の2027年に向け、「仲道郁代 Road to 2027プロジェクト」をスタートし、リサイタルシリーズを展開中。一般社団法人音楽がヒラク未来代表理事、一般財団法人地域創造理事、桐朋学園大学教授、大阪音楽大学特任教授。

仲道郁代オフィシャル・ホームページ http://www.ikuyo-nakamichi.com


開催概要

日程2019年 5/14(火)、5/25(土)、6/8(土)、6/22(土)、7/6(土)、7/20(土)、8/3(土) 全7回
5/26(日)14:00-仲道郁代ピアノリサイタル サントリーホール(希望者・実費)
時間9:30-12:30(3時間)初回のみ18:30-21:30
定員25名
会場慶應丸の内シティキャンパス
参加費

agoraメンバーシップは講座参加費の割引と講演会の受講券がセットになったお得な制度です。詳しい内容はこちらをご覧ください。


講座内容


5月14日(火)18:30-21:30

第1回革新を体感する ―2019年東京

ベートーヴェンの革新を耳で聞き、心で感じることから始めましょう。現在「ベートーヴェン10年プロジェクト」で新たな解釈と表現に挑むピアニスト仲道郁代さんを迎え、革新の代表作ピアノ曲の魅力と特徴に迫ります。研究者と演奏家それぞれの解説を踏まえ、リサイタルを鑑賞します。


5月25日(土)9:30-12:30

第2回形式の革新 ― 1792年ウィ-ン

ベートーヴェンの革新の核心は「形式」でした。1792年、ベートーヴェンは、モーツアルトを1年前に失い新しい才能を心待ちにしていたウィーンに移り住みます。巨匠ハイドンに学びながらも習わず、それまでの常識や決まりとは異なる形式で作曲します。4楽章のピアノ・ソナタや短調によるピアノ・トリオなど革新の始まりを眺めましょう。


5月26日(日)14:00-

仲道郁代ピアノリサイタルサントリーホール(希望者・実費)


6月8日(土)9:30-12:30

第3回時代の革新 ―1796年プラハ~ベルリン

ピアニストとして充実した作曲・演奏活動をしたプラハ~ベルリンでの一年。後の作品に多大な影響を与えた重要な作品が1796年に書かれています。バロックの残照を感じさせるチェロ・ソナタ、オペラへの心の準備が見える声楽作品など、バッハを研究し、伝統を受け継ぎ、貴族趣味に応えつつも革新に進むこの時代に注目します。


6月22日(土)9:30-12:30

第4回作曲表現の革新 ―1802年ハイリゲンシュタットの遺書

ハイリゲンシュタットの遺書は、死後発見されたために遺書と呼ばれますが、その内容は書かれた当時の意欲的な革新を反映しており、苦難を克服した者の高い精神性と生への決意に満ちています。まったく前例のない交響曲、伝統的作曲法とは異なる変奏曲など表現方法における革新をじっくり見ていきます。


7月6日(土)9:30-12:30

第5回協奏曲の革新 ―1808-1809年ウィーン占領

ナポレオン軍に占領され、戦火のウィーンにベートーヴェンは留まり作曲を続けました。カデンツァで始まるまったく新しいピアノ協奏曲を英雄的な変ホ長調で、しかも第2第3楽章を続けて作曲するなど、この頃の作品には強い意思と革新性が確かめられます。ピアノ音楽においてはシューマン、ショパン、リストに強烈な衝撃を与え、その結果19世紀の新しいピアノ音楽世界が開花します。


7月20日(土)9:30-12:30

第6回もう一人の革新家ゲーテ ―1812-1814年

詩人・小説家であり自然科学者、政治家であったゲーテは“ヨーロッパ近代の象徴”と評される通りあらゆる分野に影響を与えました。ベートーヴェンもゲーテの詩で歌曲を書き、劇付随音楽ともオペラとも異なる革新的な劇音楽を作りました。2人の革新家の接点とそこで生まれた芸術へと目を向けてみましょう。


8月3日(土)9:30-12:30

第7回解釈の革新 ―1818~1827年最後の10年

最後の10年に生まれた《ハンマークラヴィーアソナタ》以降の4曲のピアノ・ソナタ、交響曲第九番、ミサ・ソレムニス、弦楽四重奏など傑作の数々は、理解されることよりも自身が表現したいことを追求した前衛音楽でした。そしてその壁を乗り越えベルリオーズ、ブラームス、マーラー等続く作曲家たちの交響曲が生まれます。時代を超えた抽象性で私たちにいまなお解釈の挑戦を残す、最後の傑作に挑みましょう。


agoraメンバーシップは講座参加費の割引と講演会の受講券がセットになったお得な制度です。詳しい内容はこちらをご覧ください。


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