コラムニスト小田嶋隆さんの【文章表現ワークショップ】

文章を書くということは、いつだって挑戦である。


私は長くコラムを書いている。コラムとは、ある程度定められた枠内で自分の思いを主張する文章だ。ならば、書き方のコツといったものを会得しているのではないかと期待されるのだが、文章の書き方とはそう簡単に明示できるものではない。なぜなら、文章を書くということは、書き手の価値観や人生観と直結する行為であり、いつだって挑戦であるはずだからだ。

新聞記事や学術論文のような、規格がなければ成立しない文章もある。しかし、「慣れ」や「手順」から生まれる文章は、自分らしい文章ではない。だから、このワークショップでは「自分らしい文章」にこだわって徹底的に考え、さまざまな表現方法に触れていく。

文章を書くという挑戦を、楽しもうではないか。

小田嶋 隆

人気コラムニストがガイドする「自分らしい文章」

テレビ、スポーツ、政治、ビジネス・・・世の中のありとあらゆる事象に、独自の視点と鋭い分析力、そしてユーモアを忘れない文章で対峙する人気コラムニスト小田嶋隆さんと、一人ひとりの個性が発揮された自分らしい文章をめざします。

書いて、共有することで実感する「書くことの効用」

30年以上にわたって文章を書き続けてきた小田嶋さんは、文章をああだこうだと「直す」ことで良くなるとは考えません。文章を修正をすることも、矯正することもありません。

この講座では「書く」ことと、「他者に読んでもらう」ことの2つを大切にして、提出された課題の講評・共有を行います。

おすすめする方

  • 文章力を伸ばしたい、鍛えたい方
  • 自己理解を深め、「物を書くこと」の効用を実感したい方
  • さまざまな文章表現に触れ、コミュニケーション・プレゼンテーションの力を高めたい方

講師

小田嶋隆

小田嶋隆おだじま・たかし

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、小学校事務員見習い、ラジオ局ADなどを経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

2008年から日経ビジネスオンライン「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」~世間に転がる意味不明」を連載中。2017年4月より関西大学文学部客員教授。浦和レッズファン。

主要著書


開催概要

日程2017年 10/7、10/21、11/4、11/18、12/2、12/16(すべて土曜日) 全6回
時間14:00-17:00(3時間)
定員25名
会場慶應丸の内シティキャンパス
参加費

agoraメンバーシップは講座参加費の割引と講演会の受講券がセットになったお得な制度です。詳しい内容はこちらをご覧ください。


講座内容

各回のテーマ・課題は進行状況に応じて変更になる場合があります


10月7日(土)14:00-17:00

第1回行間を読む-伝えたいことをつかむ

文章を書く人間は、言葉を並べることはできても、行間を書くことはできない。そして、最も普遍的なメッセージは、行にではなく、行間に現れることになっている。
―小田嶋 隆 『場末の文体論』―

文章の根底にある大切な思いや素晴らしいアイデアを見つけ出すことで、文章が何を表現しているのかを実感しよう。

  • 課題
  • スピーチを書く

10月21日(土)14:00-17:00

第2回書く頭、書く気持ちになる-模倣

書く頭、書く気持ちになるにはとにかく書き始めることだと実感している。そこで、書き始めるきっかけとして誰かになりきって文章を書いてみよう。模倣には観察力と描写力、技巧が求められる。同時に、他人になりきって書き始めることで、書くことはおのずと楽しくなる。

  • 課題
  • 誰かになりきって書く

11月4日(土)14:00-17:00

第3回会話体で書く-表現の幅を広げる

文章における会話文は、ある種の無法地帯だ。会話の中の言葉は、文章の中のそれより感覚的で、自由であり、結論を気にせずに展開だけを楽しめるという魅力がある。

文章を賦活するスパイスとなるような、適切な会話体の用い方を理解する。

  • 課題
  • 会話体で書く

11月18日(土)14:00-17:00

第4回記憶こそ個性-自分を語る

誰かと一緒に体験したことであっても、人によって記憶のされ方は異なる。つまり、記憶は個性の塊である。そこで、思い出という、自分の中だけにある記憶を掘り起こして、とことん自分語りをしてみよう。テーマ、視点、言葉遣い、リズムなど、いろいろな要素も駆使して、自分の個性を探ってみよう。

  • 課題
  • 思い出を書く

12月2日(土)14:00-17:00

第5回テーマとの距離感、切りとる角度-モノ、コトを語る

すぐれた文章、個性的な文章を書くために欠かせない要素の一つに「テーマをどう切りとるか」がある。テーマは、批評的な態度を捨て、ときに独善にいたるほどに独創的に対峙することで、思わぬ姿を見せることがある。

常識的な語法や理性的な表現、保守的な見解を超えた発想に挑戦し、自分自身のテーマの切り取り方を探る。

  • 課題
  • コラムを書く

12月16日(土)14:00-17:00

第6回レビューを書く-人を動かす文章とは

よい文章には一定の技巧と、読み手を納得させるに足るアイデアがなくてはならない。最終回は、描写力と創造力を発揮して、読み手の心を打つ自分らしい文章に挑戦してもらう。

  • 課題
  • レビューを書く

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